戴冠式前夜

頂きを目指す彼等の背中

お疲れ様でした。


27時間テレビスペシャルサポーターお疲れ様でした!


元々バスケットボールが大好きな私は、スーパーダンクコンテストの企画を聞いた時から楽しみにしていました。あわよくば、JUMPがバスケする姿が見れるかな、なんて思っていました。
そして事前にJUMPもチャレンジするとしり、とても楽しみでした。事前番組で少しだけ見ることができた練習風景では、高木くんは先頭。
トランポリンを使うとは言え、身長差が激しいJUMPは順番を考えないと難しそうだな、と思いながら私は勝手に予想していました。

きっと9人目のダンカーは背が高くて腕も長い、運動神経もジャンプ力もずば抜けてる裕翔くんだろうな。ドラマもあるし、ダンカーは目立つポジションだから印象付けしやすいし。
でも薮くんもJUMPの大黒柱だし、最後にくるかもしれない。身長とウィングスパンは申し分ないし、決めてるところは決めてくれそう。

ダンカーは花形です。
きっとこの競技が身長なんて関係ない、運動神経も関係ないそんな企画だったなら山田くんや伊野尾くんが任されているであろう、そんなポジションです。
だから私は勝手に予想していたんです。多分高木くんのダンカーは無いだろうな、と。
高木くんのことは大好きです。でも、どうしてもメンバーの後ろに回ってしまう所や、目立つほどの運動神経がいいイメージが薄かったこと、バスケ経験者ではあるけれどそれが発揮される場がなかったこと、そしてそんな花形を高木くんが任されることはないだろうな、と私は理由をつけて可能性を捨てていました。
そして事前に放送された練習風景を見てやっぱりな、と思いました。
高木くんの良いところはたくさんあるからピックアップしてもらえたらいい、アピールしてほしいなんて言いながら私は諦めていました。
27時間テレビのオープニングが始まるまで、私はずっと「高木くんがダンカーの可能性はない」と、そう思っていました。

オープニングが始まって並びだすメンバー。先頭に高木くんはいません。前から順番にカメラに映し出されるメンバーに高木くんを探して気づけば最後尾、先頭の有岡くんから数えて9人目。
嘘、と言ってしまった。まさか、なんて我が目を疑った。
高木くんがいるのは9人目、そのポジションらダンカー。
あり得ないと思っていた場所に、紫のTシャツをきた高木くんがいました。
あの時の私は不安と、信じられない気持ちでいっぱいでした。そして、私の心に浮かんだのは喜びよりも大きな不安でした。
大丈夫かな、と思ってしまった。
高木くんがダンクを決められるのかな、と。

オープニングの結果は失敗。
やっぱりか、と思ってしまった自分がいました。9人目まで繋がったボールがリングを潜り抜けることはなく、でもそれを受け入れている自分もいました。リベンジしてほしいと思いながら、この結果を予想通りだと感じている自分がいました。
ダンクを決めるためにはパスの高さやタイミングが大事です。だから高木くんだけの失敗ではなかった、それはあの時でも言い切れました。でも最後を任されて決められなかったのは高木くんだった。それを責められても仕方ないかな、と諦めている自分がいたんです。

私が、本当なら高木くんが好きだと、高木くんのファンだと言っている私が、一番高木くんを信じて期待して応援しているはずの自分が、きっと誰よりも早く勝手に判断して諦めていたんです。

2日目のリベンジ。
高木くんが飛んで、リングを潜り抜けたボールが見られるなんて一日目の私は想像すらしていなかった。むしろこんなに高木くんが批判を受けるなら9人目じゃなくてもよかったのに、とすら思っていました。

私が高木くんがダンカーで良かったと思えたのは高木くんの腕の痣を知った時でした。
腕の内側、しかも両腕についた痛々しい痣は、ダンクをする時にリングの当たる場所。
本人や関係者の口からそうだと言われたわけではありません。ただ私の想像です。
でもそれでも、色白とは言えない高木くんの腕のあの場所にあれほど目立つ痣が出来る理由なんて、私にはこれ以上思い付きませんでした。

高木くんはきっと痣を作ってまで練習したんだ。
そう思って漸く、高木くんに絶対ダンクを決めてほしい!と強く思いました。
それまでも勿論成功してほしいと思っていました。でも違うんです、私はあの時心の底から「高木くんにダンクを決めてほしい」と漸く思えたんです。

リベンジを迎えたあの瞬間、祈っていました。どうかどうか、と死にそうなくらい緊張してバカみたいにテレビの前で泣きそうになりながら高木くんがダンクを決める瞬間が見れますようにと、ずっと祈っていました。
7回目のチャレンジ。
少しずれたボールの軌道、それでもぴったりなタイミングで飛んでボールをつかんだ高木くん。痣がくっきりと残った腕がボールをリングに叩きつけた瞬間、高木くんの完璧なダンクが決まりました。
有岡くんが、山田くんがかけよって円になって喜ぶJUMP。泣きそうになりながら目頭を押さえた高木くんを見て、高木くんがダンカーでよかったと思いました。

今までメンバーの後ろで目立つところに立たずにいた高木くんが、一番目立つ重要なポジションにいたことでたくさんプレッシャーを感じていたんだろうな、と思って、それで成功して私はよかった、と思いました。
メンバーの思いを繋ぐことができて良かった。成功して良かった。高木くんが大役を果たせて良かった。そう思っていました。

そして今日漸く知れたあの時の高木くんの気持ち。
「『27時間テレビ』で決められないグループというレッテルが貼られたのではと思います。僕なんてハプニングでしたから(笑)最初のダンクを外したのを、実はずっと引きずっていて、そしてキスマイにも負けて、どんな顔してステージに出れば良いんだって思っていました(略)」
こんなことを思いながらも、それでも笑顔を見せてくれていた。
視聴者が思っている以上に高木くんは重い重いものを背負っていました。

きっと、最後の27人スーパーダンクがなければ、「決められないグループ」なんて言葉は出なかったのではないだろうか。9人でのスーパーダンクが一回で決まっていれば、キスマイとの対決に勝っていれば。

たらればはたくさんあります。でも、それでも、私はHey!Say!JUMPを出来ないグループなんて思わない。

メンバーや高校生に声をかけて常に士気を高め場を盛り上げてくれた有岡くん。
27時間ほとんど出演していた伊野尾くん。
きっと一日目の失敗を抱え続けていた知念くん。
周りをみて、メンバーをみて、最善を常に見極めてくれる薮くん。
時に熱く、時に冷静に、常に全力で笑顔を崩さない山田くん。
優しく周りを気遣って寄り添って、しっかりとアシストしてくれた圭人。
どんな時でも場を盛り上げて、一つにまとめてくれる光くん。
最後へ繋げるために、7人の、周りの、視聴者の思いを確実に繋げると言う繊細で重要な役を担っていた裕翔くん。
そして期待も不安も何もかも全てを背負った高木くん。
一回で出来なかったかもしれない、勝負に勝てなかったかもしれない。それでもJUMPは「出来るために諦めないで一生懸命頑張り続ける」姿を見せてくれた。
出来ないことなんてないって教えてくれた。
まだまだ完璧じゃなくても、それに必死に食らい付く姿に「出来ないグループ」なんてレッテルを貼るファンはいないよ。

でも、それでも、ファン以外はきっと違うんです。
だけど、そこで同情を買うのも違うと私は思うんです。
高木くんの腕の痣は「こんなに酷い怪我をしてまでやってるんだから」なんてマイナスな要素だと思いたくない。「それだけ一生懸命取り組んだ証」だと、勲章だと私は思いたい。
これこそエゴだけれど、私はそう思っています。
きっと今年の27時間テレビは、有岡くんが言うようにいつかHey!Say!JUMPが「いざ決める時は決められるグループ」へ成長するために乗り越えるべき大きな壁となったんだろうなと思います。

私は改めてHey!Say!JUMPの、高木雄也くんのファンになりました。
JUMPにも高木くんにもまだまだ可能性があって、知らないこともたくさんあって、ファンが勝手に予想したり出来ないなんて思っていてはいけないんだと強く感じた二日間でした。
まだまだ続く長い長いHey!Say!JUMPと言う人生の可能性を私は信じて応援して、見守ろうと思いました。

きっとたくさんの悔し涙がつまった二日間、でもそれと同じくらい嬉し涙もつまった二日間でした。
本当に本当に、9人と、出演者の方々、スタッフさん、高校生の方々、お疲れ様でした。
楽しい時間をありがとうございました。